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“僕は何かを証明しようとしたことなんて一度もない。ただ、いい演奏をしたかっただけだ。僕の人生ではいつも自分の音楽がすべてだった。音楽ありきだった。でも、みんなに聴かせることができないなら音楽には何の価値もない。一番大事なことは観客のために生きることだよ。だって、僕らはみんなを楽しませるためにいるんだから。 (ルイス・アームストロング)”

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おお、愛する WordPress よ ! 君をどれだけ愛しているか、数えてみましょう (ただし、140文字以内で) 。

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神に不可能なことはひとつしかない。この世の著作権法の意味を少しでも理解するってことだ。 マーク・トウェイン

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ロパーヒン「やっと汽車が着いた、やれやれ。何時だね?」

ドゥニャーシャ「まもなく二時。(蝋燭を吹き消す)もう明るいですわ。」

ロパーヒン「いったいどのくらい遅れたんだね、汽車は? まあ二時間はまちがいあるまい。(あくび、のび)おれもいいところがあるよ、とんだドジを踏んじまった! 停車場まで出迎えるつもりで、わざわざここへ来ていながら、とたんに寝すごしちまうなんて……。椅子いすにかけたなりぐっすりさ。いまいましい。……せめてお前さんでも起してくれりゃいいのに。」

ドゥニャーシャ「お出かけになったとばかり思ってました。(耳をすます)おや、もういらしたらしい。」

ロパーヒン「(耳をすます)ちがう。……手荷物を受けとったり、何やかやあるからな。……(間)ラネーフスカヤの奥さんは、外国で五年も暮してこられたんだから、さぞ変られたことだろうなあ。……まったくいい方かただよ。きさくで、さばさばしててね。忘れもしないが、おれがまだ十五ぐらいのガキだった頃ころ、おれの死んだ親父おやじが――親父はその頃、この村に小さな店を出していたんだが――おれの面つらをげんこで殴りつけて、鼻血を出したことがある。……その時ちょうど、どうしたわけだか二人でこの屋敷へやって来てね、おまけに親父は一杯きげんだったのさ。すると奥さんは、つい昨日のことのように覚えているが、まだ若くって、こう細っそりした人だったがね、そのおれを手洗いのところへ連れて行ってくれた。それが、ちょうどこの部屋――この子供部屋だったのさ。「泣くんじゃないよ、ちっちゃなお百姓さん」と言ってね、「婚礼までには直りますよ(訳注「怪我をした人に言う慰めの慣用句)。……」(間)ちっちゃなお百姓か。……いかにもおれの親父はどん百姓だったが、おれはというと、この通り白いチョッキを着て、茶色い短靴たんぐつなんかはいている。雑魚ざこのととまじりさ。……そりゃ金はある、金ならどっさりあるが、胸に手をあてて考えてみりゃ、やっぱりどん百姓にちがいはないさ。……(本をぱらぱらめくって)さっきもこの本を読んでいたんだが、さっぱりわからん。読んでるうちに寝ちまった。(間)」

ドゥニャーシャ「犬はみんな、夜っぴて寝ませんでしたわ。嗅かぎつけたんですわね、ご主人たちのお帰りを。」

ロパーヒン「おや、ドゥニャーシャ、どうしてそんなに……」

ドゥニャーシャ「手がぶるぶるしますの。あたし気が遠くなって、倒れそうだわ。」

ロパーヒン「どうもお前さんは柔弱でいかんな、ドゥニャーシャ。みなりもお嬢さんみたいだし、髪の格好かっこうだってそうだ。駄目だめだよ、それじゃ。身のほどを知らなくちゃ。」

エピホードフ「(花束をひろう)これを庭男がとどけてよこしました。食堂に挿さすようにってね。(ドゥニャーシャに花束をわたす)」

ロパーヒン「ついでにクワスをおれに持ってきとくれ。」

ドゥニャーシャ「かしこまりました。(退場)」

エピホードフ「今ちょうど明け方の冷えで、零下三度の寒さですが、桜の花は満開ですよ。どうも感服しませんなあ、わが国の気候は。(ため息)どうもねえ。わが国の気候は、汐しおどきにぴたりとは行きませんですな。ところでロパーヒンさん、事のついでに一言申し添えますが、じつは一昨日いっさくじつ、長靴を新調したところが、いや正真正銘のはなし、そいつがやけにギュウギュウ鳴りましてな、どうもこうもなりません。何を塗ったもんでしょうかな?」

ロパーヒン「やめてくれ。もうたくさんだ。」

エピホードフ「毎日なにかしら、わたしには不仕合せが起るんです。しかし愚痴は言いません。馴なれっこになって、むしろ微笑を浮べているくらいですよ。」

エピホードフ「どれ行くとするか。(椅子にぶつかって倒す)また、これだ。……(得意げな調子で)ね、いかがです、口幅ったいことを言うようですが、なんたる回めぐり合せでしょう、とにかくね。……こうなるともう、天晴あっぱれと言いたいくらいですよ!(退場)」

ドゥニャーシャ「じつはね、ロパーヒンさん、あのエピホードフがあたしに、結婚を申しこみましたの。」

ロパーヒン「ほほう!」

ドゥニャーシャ「どうしたらいいのか、困ってしまいますわ。……おとなしい人だけれど、ただ時どき、何か話をしだすと、てんでわけがわからない。聞いていれば面白おもしろいし、情じょうもこもっているんだけれど、ただどうも、わけがわからなくってねえ。あたし、あの人がまんざら厭いやじゃありませんし、あの人ときたら、あたしに夢中なんですの。不仕合せな人で、毎日なにかしら起るんです。ここじゃあの人のこと、「二十二の不仕合せ」って、からかうんですよ。……」

ロパーヒン「(きき耳を立てて)さあ、こんどこそお着きらしいぞ……」

ドゥニャーシャ「お着き! どうしたんでしょう、あたし……からだじゅう、つめたくなったわ。」

ロパーヒン「ほんとにお着きだ。出迎えに行こう。おれの顔がおわかりかなあ? なにせ五年ぶりだから。」

ドゥニャーシャ「(わくわくして)あたし倒れそうだわ。……ああ、倒れそうだ!」

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